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カラダの細胞や魂が喜ぶ、いのちのつまった野菜つくりを追求し、自家採種、無肥料、自然農、自然農法、自然栽培を実践中。農薬を使用しないのではなく、そもそも使用する必要がないことが健康の証です!


by shizenchiyuryoku

自然農法の土づくり

最近、自然農法プロ農家の清宮さんの畑へ勉強に行っています。
先代から数えると約40年近く自然農法で野菜を作り出荷されている農家です。

里芋掘りの手伝いをしながら感じました。
土は黒く、さらっとして手離れの良い団粒構造で、乾きすぎず湿りすぎずの程よい湿り気。
なによりも土の香りがとてもよかった。

私の土もいい感じになってきたなと思っていましたが、残念ながらとても足元に及ばないと痛感。
これが目標とする土かな、と感じました。

出荷用の白菜が大きく、ずっしりと重いことにびっくり。
私の今までの白菜はまだ小さく、重量はありません。
それは自然農法の限界かと思っていましたが、違いました。
草だけで土をつくってもこれだけの白菜ができると思い知らされました。

里芋は代々作り続けていらっしゃる品種でした。
とても美味しい!ねっとり感、しっかりした歯触り、深みある味、甘さ。。。
毎日食べても飽きないです。

土づくりとしてされていることは、草(雑草)を利用するだけとのこと。
基本的に表層でマルチのように利用していくのだそうです。
ただし、畝を作りかえる時には結果的に草をうないこむようになります。
先代が苦労して追求し完成された土づくりをうけついでいらっしゃいます。

ところで清宮さんのお父さんの時代に、横浜市の計画で農地整備事業があったそうです。
それによって土が上下いれかわり、下層部の死の土が表面にくることになった。
翌年はほとんど作物が育たなかったそうです。
先代はあきらめずに草を使って土を作り直し、ようやく7年目に回復してきたそうです。

そうです。土づくりに7年の時間がかかったのです。

私のこの畑も来年で7年目を迎えます。土中の構造など清宮さんの畑とは違いがあるのですが、7年目の期待があります。

雑草を生かした土づくり。
この重要性を五感で勉強させていただいています。
貴重な勉強機会を与えていただき清宮さんには本当に感謝します。



私は今、畝を少し耕しています。
清宮さんから教わった土づくり、前の記事「500年の自給自足」にあった掘り込み農法、MOA自然農法の方からアドバイス、などなどからインスピレーションをいただきました。

いままで不耕起にこだわりすぎていたのですが、耕起と不耕起の両方をやってみようと思いました。
不耕起の良さも体感してきましたが、耕起の良さも知りたいと思います。
なんだか次の次元に導かれている気がしていて楽しみです。

早速、いい値段の鍬を買いました。
鍛冶屋で作られた歯先と固い樫の木の柄。いい道具をもつと心も喜びますね。

乾燥草を少し入れ、土をかぶせながら畝を作ります。
サクッ、サクッ、サクッ。。。
心地よい音と触感に7年目の期待がふくらみます。





ここであらためて私が草だけの自然農法にこだわる主な理由を説明すると、

・いちばん健康的な野菜に育ち、そのため食感よい・美味しい・日持ち良い・腐敗しない・病害虫に強い野菜になるからです。

なぜそうなるか。

・それは人間の施肥による「速く大きな野菜にする」といった不自然さがないからです。
(早く大きな野菜にするのは、経済を優先するということです)

もう少し説明すると、

・野菜は、肥料養分があればあるだけ吸収する。人間のように、これ以上食べたら体に悪いからやめておこう、という自制はできない。
・養分を取り過ぎると、細胞が自然のスピード以上に生育し、大きくスカスカなメタボな細胞になる。
・メタボな細胞は病虫害に弱い。また、日持ちが悪く、常温で腐る。(自然界の植物は決して腐らない。腐る野菜は異常である)
・腐る野菜を食べるのが人間にとって良いはずがない。
・細胞がしっかりした野菜は歯ごたえ良く、味も良い。

・無肥料栽培とは人為的に施肥をしないということではあって、無養分で野菜が育つということではない。自然界にある土中の養分、小動物や微生物、草の根圏が作りだす養分によってバランス良い養分が保たれる。それら自然の循環によって供給される養分だけで野菜は育つことができる。
・人間が施肥をすると、特に化学肥料を施肥すると、微生物や小動物は死ぬ、あるいは活動しなくなり、自然循環の養分供給システムは壊れてしまう。

ということです。


他にも
・本来の日本の伝統農法であり、日本の風土に適した持続可能なやりかたである。
・お天道様と雨と多くの生き物のおかげで生きていることが実感できる。
・生き物との共生を大切にすることになる。
・なによりも、そこにいる人間が健康になれる。
などなどの理由もあります。


こんな考えで7年目の畑も継続していきたいと思います。

良いお年を!



清宮さんの白菜畑
自然農法の土づくり_d0190369_23233453.jpg





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by shizenchiyuryoku | 2012-12-29 23:26 | 土作りについて

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