カラダの細胞や魂が喜ぶ、いのちのつまった野菜つくりを追求し、自家採種、無肥料、自然農、自然農法、自然栽培を実践中。農薬を使用しないのではなく、そもそも使用する必要がないことが健康の証です!


by shizenchiyuryoku

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雑草を食べる


今まで数回にわたり、雑草のパワーのこと、野菜より栄養があること、昔から食されていた事実などを書いてきました。これからもこの話題は取り上げていきますが、理屈でなく実践ということで、

今回は食べます!

食べ方については、先人・先輩の知恵が詰まった本もあります。参考にしつつ、パワーのありそうな、生き生きとした、自分が食べてみようと思ったものを取り上げています。季節が変わると草の旬もかわりますから、旬を見逃さないで食します。草も生き生きとしているものは美味しく、弱っているものは苦かったりします。野菜と同じです。雑草食の実践は不定期にブログに追加します。


1番目は「ツユクサ」です。
ツユクサは茎が分断されても、両方から根が出ること、上にも横にも体を自在に広げるので、見た目はかわいいけど、手強い奴です。
畑で、ツユクサをじっと見つめていたら、先端が若々しくて食べられそうと感じました。おもむろに先のほうをちぎって、ばくっと口に入れました。
おお、くせもなく、しゃきしゃきして旨いではないか。これなら特にアク抜きの必要もなく、少し湯通ししたら、和え物、酢の物、炒め物、なんでもいけると思います。


2番目は「ヤブガラシ」。
こいつは手ごわそうだ。つるの繁殖力は半端でない。食べたら、巻きつかれて絞め殺されるのではないか、というくらいの緊張感で近づく。じっと見ると、やはり先端近くのつるや、先端近くの葉は柔らかそうだ。えいっと、先端の蔓をちぎって口に入れる。
おお、柔らかくていける。しかも少し甘みがある。葉っぱは少し噛んでいるとぬめりがでてきて夏の野菜らしい。
とはいえ、生だとクセが強いので、茹でて、しっかりと水にさらすことに。
そうするとクセがなくなり食べやすい。葉っぱは茹でてもかなりしゃきっとしている。
しょうゆでもいいし、ごま油と塩で和えたり、めんつゆ・みりん・胡麻もいける。
坦々麺やタイの辛いスープでもいけるかなあ、夏の暑さ対策だなあ。と満足満足。
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3番目は「どくだみ」。
さすがに臭みが強く、生はつらいですね。
しっかり湯に通し、何度も水を換えてよくさらします。
そうすることで臭みが抜けてきます。
和え物では醤油がないと臭みに負けてしまいますが、いけます。
現在は、葉を干して「どくだみ茶」を作っています。
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今回はこんなところです。
私は料理はあまりできないので皆さんでいろいろ試してください。
よかったらコメントに(非公開希望でもいいです)紹介してください。
身近にあり、エネルギーの詰まった雑草を見逃す手はないですよ。


前々回にとりあげた「たべもの戦国史」。
古代(日本書紀のころ)兵士は、携帯食として
①乾飯(かれれい)あるいは干飯(ほしいい)といって、コメを蒸して日にさらして干し上げたものを食した。
歩きながらでもぽりぽり補給できるし、水や湯でもどすとお茶漬けのようになる。
②「塩」「味噌(古代は味噌の先祖の穀醤)」は必須
③そして野山に自生している雑菜を採種した
とあります。

日本書紀のころの兵士もヤブガラシやどくだみを食べていただろうか。
だから暑く長い戦を戦えたのかもしれないな。








by shizenchiyuryoku | 2011-06-30 17:44 | 雑草の楽しみ | Comments(0)

野菜と雑草のパワー比較

日本食品標準成分表はご存知かと思います。文部科学省科学技術・学術審議会資源調査分科会が調査して公表している食品の成分に関するデータです。学校や病院などの給食業務で栄養素を計算する上で重要な資料のひとつで、食品100g当たりの食品成分の含量などが示されています。

現在は2005年に『五訂増補日本食品標準成分表』が出されていますが、古くは1950年から改訂を重ねてきているので、昔の食品との成分比較もできます。

そこでオリジナルで成分比較にトライしてみました。
私の目的は、
①野菜と雑草はどちらが栄養があるのか。
②昔と比較して、野菜・雑草の栄養は変化しているのか。
を明らかにすることです。

注意いただきたいのはこれは参考値ですから、絶対ととらえないでください。成分を調査するために使った野菜が、いつ、どこで、どのような方法で栽培されたかによって値は変わって当然だと思います。冬のほうれんそうと夏のほうれんそうは食べれば栄養の違いはわかりますね。つまりこの調査は季節に合ったサンプルを使っているかどうかで大きくぶれる余地があります。私は慣行農法野菜と有機野菜と無肥料野菜の比較が見てみたかったのですが残念ながら比較できません。食べれば違いはわかりますが。。

では私が独断で選んだ野菜と雑草の比較から見ていきましょう。
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いかがですか。見づらいかも知れないので主要成分ごとにグラフにします。横軸の野菜・雑草の並び順は同じです。
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カリウム
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カルシウム
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マグネシウム
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リン
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βカロチン
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ビタミンC
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食物繊維総量
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いかがですか。多くで雑草パワーが勝っていますよね。

次に昔の野菜・雑草と今のそれを比較しました。
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傾向として野菜は低下しているが雑草は変わらないことが分かりますね。
私が理由として想定するのは、
①化学肥料の利用により土が疲弊し結果として野菜の栄養も低下している。比べて雑草は、もともと無肥料であるがゆえに変わっていない。
②現代人の好みに合わせた野菜の品種改良が、食べやすいけどチカラを失うことになってきている。雑草は品種も変わらないので強さも変わっていない。


いかがでしょうか。雑草パワーの事実を理解いただけたでしょうか。
by shizenchiyuryoku | 2011-06-22 21:37 | 雑草の楽しみ | Comments(2)

むかしむかしの食をイメージしてみる

雑草について連続して書いていますが、もう少し続けます。(ここでは、強さとしたたかさと柔軟さに敬意を表して、あえて雑草と呼びます。)

今回は、遠い遠い昔の日本へお連れいたします。

私がわくわくする本に「たべもの戦国史」(永山久夫著)があります。古代から戦国時代までの食生活、特に戦に出た兵士たちが何を食べて戦っていたのかを知ることができる本です。とてもおもしろく、現代の私たちに役に立つことが多いので、改めて紹介します。

今回はそのなかでも、雑草にまつわる記述を紹介します。本の中に「戦国時代の野菜の種類」という項目があります。そのなかにある内容です。

それによると、わが国最古の農業書「清良記-親民観月集」は戦国末期から江戸初期にかけて書かれたと言われます。伊予の国、愛媛県の宇和島藩と吉田藩の農事を記録したものだそうです。
その農業書の中に、月ごと(旧暦)に採取して食した野菜の名があります。当時は野菜として何を食べていたのか、うかがい知ることができるのです。そこからの引用です。


「正月」
萱草(くはんぞう)、蕪菜(かぶな)、大根、芹(せり)、薺(なずな)、牛蒡(ごぼう)、はこべ、蕗のとう、たびら子、仏の座、野大根、ちさ、たかな、つはぶき、ひじき、おご、韮(にら)、夏菜、葱(ねぎ)、ねぶか、分葱(わけぎ)、あさつき、蒜(ひる)、千根(ちもと)、芥子葉(けしは)、三葉芹、蓮根、葛根、蕨根(わらび?)、防風、いびら、よめがはぎ、ゆり、ほど、野老(ところ)、やまのいも、人参の葉、たんぽぽ、子持菜、高野まめ菜、法蓮草

「二月」
芹、薺、夏菜、土筆(つくし)、おばこ、韮、わらびな、防風、ちさ、よめがはぎ、 雉の尾(きじのお)、榎葉(えのき)、藤葉、はきぎ、葱、千根、 菘菜(すずな)、田びらこ、仏の座、田にし、すぎな、子持菜、たんぽぽ、よもぎな、あさつき、野蒜(のびる)、かづらな、けしは、三葉芹、高野菽菜(まめな)、椎茸、蓮根、仙大黄、いびら、河ちさ、ぜんまひ、ほど、野老、やまいも、ゆり、葛根、蕨根、独活(うど)、三月大根、芋の子、くこの葉、つくり人参

「三月」
ひる、のびる、ちさ、にら、夏菜、よめがはぎ、分葱、ひともじ、独活、蕨菜、めうが、芹、紫竹の子、三月大根、うはぎな、九十菜、よもぎな、杉菜、あさつき、けしの葉、漆の葉、つは、三葉芹、いびら、あざみ、はじのは、むくげの葉、榎の葉(えのき)、にれの葉、藤の葉、くこ、うこぎ、仙大黄、虎杖(いたどり)、おばこ、河ちさ、蓑実(みのみ)、野●実、さんきらい、菘菜、高野まめ菜、いちご、雉の尾、たんぽぽ、
(●は草冠に星と書きますが、漢字がわかりませんでした。)

「四月」
つは、韮、夏菜、ちさ、たかな、三葉芹、芹、茶、まめ葉、ひともじ、ねぶか、くこ、うこぎ、竹の子、あざみ、野そばの葉、ひゆ、あかざ、杏子、梅実、もくげの葉、榎葉、にれ葉、仙大黄、覆盆子、くちなしの花、おばこ、蕗、みょうが、●実、しその葉、いもづる、はなだの葉、さんきらひ、野●実、よめがはぎ、紅花、えんどう、大麦、小麦、九十菜、よもぎな、晩はらび菜、うはぎ菜

「五月」
夕顔子葉、ひともじ、芋の葉、蕗、まめ葉、ちさ、夏菜、晩梅実、つは、九十菜、ひゆ、すべりひゆ、野そばの葉、あかざ、ふろうのは、百合、芹、節くづれ、おばこ、いち子、韮、木瓜、なすび、びわの葉、しびくさ、かまつか、いもづる、鶏頭花(けいとう)、ささげ、ねぶか、鶯菜(うぐいすな)、かき豆葉

「六月」
芋の茎葉、豆葉、ささげ実葉、夕顔実葉、なすび、夏菜、韮、ちさ、すもも、木瓜、はなだ、ふろう実葉、鶏頭花、十八ささげ実葉、小ささげ実葉、いもづる、ひともじ、なたまめ、かき豆実葉、みょうがの子

「七月」
芋の茎葉、ささげ、十八ささげ、なすび、夕顔葉、秬(くろき)、間引き菜、小大根、稗、早稲、めうがの子、生姜、蕨の根ざ、き瓜、なた豆、鶏頭花、ちさ、韮、夏菜、ひともじ、ねぶか、むかご、小秬、ひゆ、大沢柿(きさわしがき)、梨、ゆり実、牛蒡、夏まめ、かき豆、ふろう、淡柿実(さらしかき)

「8月」
芋の茎葉、ねぶか、なすび、生姜、まめ、くるみ、大角豆、蕪、大根、夏菜、ひともじ、夕顔、めうがの子、なた豆、かづら豆、韮、松茸、岩茸、椎茸、しめじ、かや実、なづな、栗実、柿実、銀杏、えりこ、梨実、むかご、山芋、小秬、高秬、粟、稗、ちさ、水瓜、ほうれん草

「九月」
粟、稗、くるみ、かき菜、梨子、椎子(しい)、樫子(かし)、山芋、ほど、ところ、家芋、つくね芋、じれん芋、琉球芋(甘藷のこと)、なすび、菊の花、晩ささげ、かき豆、冬瓜、ゆり、あざみ、牛蒡、あかざの実、箒草子(ほうきぐさ)、あけび、ぶどう、ひし、くわい、なた豆、たで穂、とち実、かや実、夏め、いちい実、柚、かぶら、大根、ひともじ、ぼうぶら、はきき、ほうれん草、水瓜

「十月」
芋、牛蒡、大根、かぶら、山芋、ところ、ほど、ちさ、垣豆、ひし、くわい、あざみ、なた豆、かつら豆、くず豆、くはつろ子、晩梨、かやの実、葱、樫の実、椎の実、いちいの実、栃の実

「十一月」
山芋、ほど、ゆり、わらび根、くず根、ところ、かぶら、大根、夏菜、ひともじ、冬瓜、ちさ、樫の実、椎の実、いちいの実、はこべ、牛蒡、芥子菜、芹、なずな、じれん芋、こんにやく、ひともじ、はきぎ、あさつき、つくね芋、ほうれん草

「十二月」
山芋、ほど、ところ、冬瓜、百合、蕨根、葛根、ちさ、ひともじ、はきぎ、ねぶか、こんにやく、牛蒡、けしは、芹、なづな、はこべ、蕗のとう、大根、かぶら、たかな、あさつき、千本



いかがですか。野菜といっても範囲が広いですね。見覚えのある野菜や山菜、木の実もたくさんありますね。私にもわからないものも多くありますが。

ここで伝えたかったのは、現在は雑草あるいは野草として見向きもされていないものが、食されていたという事実です。
なづな、はこべ、ほとけのざ、たんぽぽ、よもぎ、すぎな、あざみ、あかざ達は私の畑の常連の雑草たちです。
そうなのか、昔の人はこういう草を摘んで食していたんだなあ、とても親近感がわきます。どうやって食べたのかなあ?昔も美味しかったんだろうなあ。
これらの草たちは野菜より元気に、生き生きとしています。そして、食すと。。実はうまい!。。。そしてとても生命力があるのです。食べると体がガツンと元気になるのがわかります。
この雑草の力については、また改めて(^_^;)。





by shizenchiyuryoku | 2011-06-21 23:02 | 基本的な考え方 | Comments(0)

雑草系男子のススメ


前回の「土の上でも10年」の記事はやや悲観的な気持ちで書いた記事です。
同じ畑を見て、違う視点で書くと今回の記事になります。
同じ現象でも見る視点、見る気持ちによって違うように見える、これは深い真理ですね。
つまりは、こころのありかたであると。
(ブッダに近づいたような気になって悦の私(^_^;)を装っていますが、初期仏教のアルボムッレ・スマナサーラ老師の著書の受け売りです。)


ではここからが、今回の記事です。初めの書きだしだけが同じです。

今の畑は草の勢いがすごいです。ハコベ、ホトケノザなど春の優しい草たちとは一転して、夏の荒々しい草に覆われています。目につくのは、イネ科のオギやチガヤの類、キク科のヒメムカシヨモギ似のもの、つる性のヤブカラシ、カネムグラ、地下茎が伸びるヨモギ、ドクダミ、コウブシなど、畑が野生化し、森に変わっていくのではないかと恐れおののきます。普通の農家なら気が狂うほど嫌がるものばかりです。

恐れおののくのは当然です。雑草たちの戦場を見ている訳ですから。(あえて雑草といいます)

ヤブガラシは、つるを猛スピードで伸ばし、土の表面を占領することで、日光を自分だけが得られるようにして他の草が生えないようにします。
ヨモギは群生をつくります。この密集した群生には他の草は入り込むことはできません。難攻不落の城です。
ヒメムカシヨモギは、高く背を伸ばし、日光を確保します。近隣の草から、日当たりが悪くなったと苦情を言われても知ったことではありません。


雑草たちのたくましい生存戦略の例は以下の通りです。(参考文献:「雑草たちの陣取り合戦」根本正之著)

①種からの発芽はいっせいにすることはありません。いっせいに発芽したときに何かあったら全滅してしまいますから、時期を分散して発芽します。リスクを分散しています。種の寿命は10年から20年あるものはざらで、600年も土のなかでじっとしていたハコベや2500年前の縄文遺跡から発掘されたシロザやトウバナの種が発芽したという話があるくらいです。農家がいくら草を取っても勝てるわけがありません。

②発芽したらいちはやくに自分の陣地を確保する能力があります。日光や水を確保するために、素早く高く伸び、高くから葉で覆い光を与えずに相手を抑え込みます。そしてライバルが入り込まないように株をつくり陣地を強化して鉄壁の守りをします。ススキやギシギシなどはこの戦術です。

③あるいはヤブガラシのように、つるを横にも上にも猛スピードで伸ばし、表面を占領することで、日光を自分だけが得られるようにして他の草が生えないようにします。ヤブをも枯らすとの名前は伊達ではありません。つる性でなくとも地下茎でのびていくチガヤ、セイタカアワダチソウなども同じ陣地拡大型の戦術です。

④そして②と③の戦術をその時の情勢によって柔軟に使い分けるメヒシバやツユクサがいます。発芽したときにライバルがいないとわかると横に伸び陣地を拡大します。ライバルがいるとわかると上に伸び光を確保しようとします。

⑤種(子孫)をすごい数で残します。1株あたりの種数はハコベが1,630、ナズナが9,600、アカザが31,200、大株のヒメムカシヨモギは820,000ということです。そして風や動物に付着したりしていろんな戦術で種を遠くまで運ばれます。

⑥メヒシバ、ツユクサなどは茎が切られても節から根を出すので両方が生き延びます。ヤブガラシ、ヒルガオ、チガヤなどの地下茎のあるものも耕すとバラバラになってもひとつひとつから再生してきます。

⑦セイタカアワダチソウはアレロパシー物質を出してほかの植物の生育を抑えます。


いかがですか。驚きますね。すべての草たちは、自分たちが生き残るために、したたかで強く柔軟な戦略を持っています。相当な戦略や戦術ですね。この草たちの知恵と力がぶつかり合っているのですから、人間が見てもその気配を感じて恐れおののくのは当然と思います。

自然界は生存競争ですね。残酷だけどそれが現実だと畑をみていても感じます。けっして優しい癒し世界だけではありません。動物界もそうですね。強いオスが選ばれ、子孫を残すことができる。種によってはひとりのオスが多くのメスを囲う(少し憧れてみたりして^_^;)。人間界は特別なルールで優しく生きられるのですね。一夫一妻の結婚とはそういうことですね。国が何かを略奪されても戦争を起こさないで降伏するのも種を残すためでしょうか。この話題はむつかしいのでやめておきますが、優しさだけでなく強さは今の時代にこそ必要ですね。

話はかなり飛びますが、アメリカが戦争のときに次から次へとくる日本兵に恐怖を覚えたという話が本当なら、それは雑草に対して恐れを抱く私たちと同じ気持ちかもしれません。日本を戦後教育などで骨抜きにしたのは雑草をハウス栽培の野菜に変えたようなものでしょうか。日本は実は「瑞穂の国」なんて美しいものではなく「雑草の国」なのではないかと、思いつきました。雑草のように何があっても生き抜く力がある。何度でも立ち上がる。日本男子も厳しくなるこれからの世界の中で、たとえ草食系男子であっても、強くしたたかで柔軟な「雑草系男子」でいたらいいのではないか、と考えました。。


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我こそが先だ

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カラスノエンドウの終わった時期を見計らって陣地取るぞ





by shizenchiyuryoku | 2011-06-18 23:55 | 雑草の楽しみ | Comments(0)

土の上にも10年


現在の畑は草の勢いがすごいです。ハコベ、ホトケノザなど春の優しい草たちとは一転して、夏の荒々しい草に覆われています。目につくのは、イネ科のオギやチガヤの類、キク科のヒメムカシヨモギ似のもの、つる性のヤブカラシ、カネムグラ、地下茎が伸びるヨモギ、ドクダミ、コウブシなど、畑が野生化し、森に変わっていくのではないかと恐れおののきます。普通の農家なら気が狂うほど嫌がるものばかりです。

作物では、今のところ順調なものは、さつまいも、サトイモ、豆類(エンドウは終了、インゲンがこれから)、ウリ科(自家採種の東京かぼちゃ、相模半白きゅうり)であり、少し心配なのが陸稲、かなり悲観的なのがナス科(トマト、茄子)です。今後はあわ、大豆、胡麻を作付します。ナス科は昨年よりうまくいっていない。苗つくりで失敗したのですが、とても挽回できそうもない。とほほ。

草の相と作物の出来をあわせて考えると、どう考えても「痩せ地」であるからという結論です。循環農法の赤峰さんの「草で見る土のランク」で言うと、10段階の真ん中から少し上のあたりです。
土の物理性は確実によくなり、生き物の香りがするふかふか土になってきているのですが、肥料分不足はまちがいない。無肥料を徹底しているが、どうしても心が迷う。米ぬかなどで窒素を補うべきか、堆肥をつくり投入するべきか。毎年、迷っている。気持ちが負けそうになる時もしょっちゅうあるけれど、できているものもあるのだし、土は良くなっているのだから、もう少し頑張ろう、と言い聞かせる連続です。


そんな時にいい本に巡り合いました。
「自然農という生き方」(川口由一、辻信一)大月書店です。
川口さんの本や自然農関連の本はすべて読んでいますが、今回の本もまた面白かった。
なぜかというと川口さんの子供の時からの人生がつまっているのです。ものの考え方、生き方、がつまった対談です。辻さんがうまく引き出して下さってます。

そのなかでこのようにおっしゃっています。
「自然農で米も野菜も育てることができるまでに10年かかっていますから、その間は収入ゼロで子育てをするという、大変厳しい十数年間でした。」うまくできるひとは1年目からできる、ともおっしゃいますが、本人は10年も試行錯誤していらっしゃる。

自然栽培で奇跡のりんごの木村秋則さんも無農薬でりんごをつくるのに10年かかった。その間は大変な苦労をされている。

循環農法の赤峰勝人さんは無農薬を完成させるのに12年かかったとおっしゃる。

成田自然農法の高橋さんも10年とおっしゃっていた。


偶然なのかどうかわかりませんが、皆さん10年は試行錯誤されています。石の上にも3年、土の上にも10年です。
上記の皆さんはプロ中のプロの農家で、農薬化学肥料の慣行農法からの転換という共通点があります。地力を失い、疲弊した土からのスタートだったわけです。

自分をそんな方々と比べるのも大変恥ずかしいけど、現在の土地では5年目なのだから、まだまだ半分の道のりだ、と納得することで、今回は不安と迷いを吹き飛ばします。
恥ずかしい話にお付き合いくださり、ありがとうございました。

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荒々しい夏草

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種をつけ枯れたカラスノエンドウと勢力拡大のヤブガラシなど

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発芽してきた里芋

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活着したさつまいも





by shizenchiyuryoku | 2011-06-13 14:20 | 土作りについて | Comments(0)

放射能とエネルギー



チェルノブイリ救援・中部の河田昌東さんの講演を聞いてきました。

河田さんの印象は、今までの多くの実験や経験に基づき、科学的・合理的な判断を的確にされるということ、しかしそのベースには被災した方を救うための人間的な暖かさを感じました。とても信頼できる方という印象でした。ありがとうございました。

講演は内容もたっぷりでしたからポイントだけ紹介したいと思います。文中の( )内は私の個人的見解です。

1、チェルノブイリと福島について
・ウクライナでは555ベクレル/㎡の区域は永久居住禁止区域である。福島にはその数値の区域があるがいまだに人が住んでいる。
・チェルノブイリの教訓では、原発事故は内部被ばくこそが問題であり、外部被ばくが問題であった広島長崎とは本質が異なる。外部被ばくと比較する専門家を信じてはいけない。
・ウクライナ国民の総被曝線量は外部被ばくが20-30%、内部被ばくは70-80%である。
・専門家はがん・白血病になる可能性が低いという。しかし、それらは病気の1割しかない。ウクライナ・ベラルーシで事故後もっとも増えたのは、心臓病、脳血管病、糖尿病などの内分泌病、免疫低下による感染症である。それらにこそ注目すべきである。
・今ではナロジチ地区の住民6割が病気であり、健康な子供は一人もいない。
・ウクライナ政府は内部被ばくを考慮し、1997年に基準値を改訂した。セシウムでは、飲料水2ベクレル/Kg、野菜40ベクレル/Kgである。それに対して日本の暫定基準値は飲料水200ベクレル、野菜500ベクレルである。大きな違いである。そして暫定基準値以下は市場に流通させている。(参考:「神奈川の野菜は大丈夫」の記事で紹介した許容値は野菜20ベクレルです。)
・3月15日にいわき市の川の土手で突然変異の菜の花が見つかった。(参考:なんと、変異の形が私の以前の記事「つくしの突然変異」と同じなのです!やはり放射能によるものだったと確信しました)


2、どう対処していくか
・(暮らしに関しては省略します。いろんなところで言われていることと同じです。ホットスポットの人々は一刻も早く離れなければならないし、東京の人も内部被ばくに気をつけるべきである)
・土壌汚染に関しては、25年後の今のチェルノブイリでは表層20センチにセシウムが、表層40センチにストロンチウムが検出される。現在の福島は表層3センチにセシウムが検出されるだけである。
・したがって今のうちに表層を除去すれば良い。時間が経って地中まで拡散してしまうと、菜の花のようなもので吸い上げる方法を考えねばならない。今の日本では、表層を取り除くことが解決方法である。ただし、取り除いた土の処分方法が問題で、福島の校庭のように積み上げておくのは最悪であり、穴を掘ってうめるべきである。(東電に引き取ってほしいのは皆の気持ちでしょう。経済産業省でもいいかな)
・福島の果樹園では表層剥離前が2-3.5マイクロシーベルトだったが剥離後0.5に低減している。(農地は表層こそが命の層なので農家は心痛いでしょう。でも高汚染区域はそれ以外に手はないと思います。今なら有効です。)
・他にも、汚染しにくいものを植える、あえて汚染しやすいものを植えて除去する、吸着効果のあるものを使う、食べないものを作るなど書ききれないほど多くのアドバイスがありました。
・チェルノブイリ救援・中部では、詳しくはサイトを見ていただくとして、ナタネの油をバイオディーゼルに使い、菜種かすや残さでバイオガスを作る。つまり食べ物を作れないならエネルギーをつくろうという提案をウクライナ政府に対してしている。プロジェクトでの実験地は2ヘクタールであるが、ウクライナでは汚染地は10万ヘクタールある。
・自然エネルギーというと日本では、太陽光や風力といった機械にたよる。(多分おかねになるからでしょう、と私は思う。お金至上主義の国。)
・ドイツやスウエーデンはバイオガスが進んでいて、それらで村の電気と温水エネルギーを自給したり、列車や車を走らせている。今は改質機ができたので天然ガスと変わらない品質である。

チェルノブイリ救援・中部の活動詳細はこちらをご覧ください。
http://www.chernobyl-chubu-jp.org/


ここからは私の見解です。
・福島の農地は深刻であるが神奈川の野菜は大丈夫である、という考えは以前の記事の通りである。内部被ばくを考慮しても大丈夫という計算である。有機ネット神奈川所属で相模原の仲間の土壌検査の結果を聞いたが、大半がゼロであったし、検出されたところも約70ベクレル/Kgであったので、影響はないと言える。
・日本で自然エネルギーというとコストのかかる太陽光や風力を推進するのは、そのほうがお金が動くからでしょう。つまり企業は儲かり、官は税金収入が見込め、天下り先もできる、そして自分たちの権力を維持できるからでしょう。GDPを重視したらお金が動いたほうが経済が発展して良い、ということになる。だけど、そんな価値観は変換しないと。ベースが同じ経済至上主義の考え方のままであれば、自然エネルギーも歪んでしまうのは間違いない。カネ、カネ、カネだ。
・また電力コストが高いほど電力会社が儲かるという「総括原価方式」は異常過ぎる。ふつうの企業は原価を下げる努力をする。今の制度では電力会社は原価を上げる努力をする。これではバイオガスより太陽光、太陽光より原発が儲かるから良いということになる。狂ってる。
・そういう国に頼らないでエネルギー自給するか、国を変えるか。私は前者が早いと思うなあ。バイオガスや小水力発電は日本の農村にぴったりだ。
・ソフトバンク孫さんの休耕田にソーラーパネルを立てる話はおかしい。農地は作物をつくるところである。別のところに立てればよい。農地を企業が利用する仕組みを企んでいるかもしれない。要注意ではないか!
by shizenchiyuryoku | 2011-06-06 17:39 | Comments(0)

三代目「聖大宮」大根

畑のあるところに、三代目になる自生大根がいます。

2008年に種を蒔き育てた大根を収穫せず、そのまま畑に置きました。
翌春が来て、トウ立ちし、花が咲き、種をつけました。
それでも種取りをせずに、そのままにしておきました。
こぼれた種が発芽して二代目の大根が自生してきました。
そして写真の大根は三代目になり、今、四代目のために種をこぼしています。

この畝は私は一切手を入れていません。もちろん無肥料です。年に何度かは草は刈ります。
つまり大根の発芽~生育~種取りまでの一生は、すべて大根が自分で決めているのです。
発芽に最適な時期は種が判断し、いくつかの発芽の中から残る大根はなんらかのシステムによって強いものが残っているのです。こんな精緻なことを私ができるわけありません。驚愕の仕組みです。

無肥料の栽培の重要な要素は「種」です。肥料・農薬を使うことが前提の種は、無肥料の畑ではうまくいきません。少肥で育つ種をみつけ、何度も種取りを繰り返して、自分の畑にあうようにしていくことが欠かせません。種の世界は深く学ぶことがたくさんありすぎます。学びつつ少しでも伝えられたらと思います。


さて、さきほどの三代目の自生大根。素晴らしいので名前をつけました。
初代の母は「聖護院」大根でした。そして大根は交雑します。正確にどの大根と交雑したかはわかりません。なんせ1キロくらいの距離でも交雑するらしいですから。ですが、同時期に自分で育てていた大根が2種類ありますから彼らが父である可能性は高いと思います。父は「大蔵大根」と「宮重総太り大根」です。
母と父から一文字づつもらいました。

「聖大宮」大根と名付けました。
なんと高貴な名前でしょう!
どうか三代目「聖大宮」大根様、丈夫な四代目をお授けください。


12月19日 元気な葉ぶり
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4月26日 花が咲く
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5月13日 種がつく
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5月30日 種がこぼれる。四代目が放たれた。
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by shizenchiyuryoku | 2011-06-02 22:58 | Comments(0)

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