カラダの細胞や魂が喜ぶ、いのちのつまった野菜つくりを追求し、自家採種、無肥料、自然農、自然農法、自然栽培を実践中。農薬を使用しないのではなく、そもそも使用する必要がないことが健康の証です!


by shizenchiyuryoku

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安心安全な野菜は種で選ぶべし

前回の記事で、農法とタネのどちらも大切である、とお伝えしました。
今回は種のことを書きます。

結論をいえば、無農薬野菜であれば安心と思って買っても、その野菜がこれから紹介する種でできていれば安心ではありません、という話です。

ご紹介するのは、野口種苗の野口勲さんの種の話です。
このブログに訪れる方はご存じの方が多いと思いますが、先日、日本有機農業研究会主催の講演会でお話を伺う機会があったので、野口さんのお話しと私の考えを織り交ぜて紹介します。


現在、一般の流通で購入できる野菜はほとんどがF1種でできています。
1924年にF1ナスが開発され、1940年代以降、特に高度経済成長とともに急速に普及しました。

そもそもF1種は、生産者と流通の経済効率(平たく言えば金儲け)のために作られました。
決して消費者の安心や作物の食味を良くするための目的ではないのです。

農家にとっては、発芽も生育スピードも揃うために作業管理がしやすい。
生育スピードが早いため、畑を高回転で利用できる。
形状がまっすぐで大きさも揃うので、流通の段ボール箱に合わせられる。(まるで工業部品)
流通過程の保存性が良いようにしてある。(=皮を固くする)
外食産業にとっては、個性がない均一な味のため、調味料で好きに味付けがしやすい。
加工業者にとっては形が揃っているので製造工場で加工しやすい。
種苗会社は毎年種を買ってもらえるし、交配の特許で高く売れるから嬉しい。

なので生産者、流通業者、加工業者、外食産業、種苗会社にとっては金儲けのための効率が良いです。
だけど、消費者にとってはなんにも良くはない。
なんといっても味も香りもない。種類によっては生産側の理由で家畜用の作物とかけあわせるものもあるくらいです。食感も固くて筋張っている。だから皮をむいて食べなければならない。

ちなみにF1に対して固定種とは、種苗会社や篤農家がプロの技術で味や形などの特徴を固定化したものであり、種取りしてもその特徴をつないでいけます。
また、在来種とは、農家が代々種を取ってきているが、粗野なやり方のため多品種と交雑し雑種化したものですが、やはり種取りして特徴を繋いでいくことができます。


さて、F1種の作られ方の説明をします。
F1種は先にあったようにそもそも経済効率のためのものです。元は素朴なものでした。
しかし、その交配手法も経済効率を追い求めた結果、現在主流になっているやり方はとても恐ろしいものになっています。ここが今回のポイントです。

時系列で順に説明します。

「人為的除雄」
・1924年に埼玉県園芸試験場で開発される。
・手作業でおしべを抜いて、めしべに別の花粉をつける方法である。
・手間と人件費をかけた方法である。

「自家不和合性の利用したつぼみ受粉」
・1950年くらいから行われる。
・自家不和合性をもつアブラナ科でも、成熟前なら自家受粉するという特性生かし、クローン化することができる
・手先の器用な日本人らしい手間のかかる方法。

「二酸化炭素のつぼみ受粉」
・ハウス内に、通常大気中の100倍以上の濃度の二酸化炭素を入れる
・そうすると種の生理が狂って自家受粉し、クローン化ができる
・上記のつぼみ受粉を手間をかけずにやる方法

「放射線育種」
・種に放射線を当てて、遺伝子を傷つけて突然変異を起こす方法
・これは怖いけど、ジャガイモに放射線で芽だししないようにしてあるのは有名。
(買ったジャガイモがいつまでも芽が出ないのは異常ですよね)

「雄性不稔」
・1925年にアメリカでおしべのない異常な玉ねぎが見つかった。FI商品として発売されたのは1940年代。
・雄性不稔はミトコンドリア遺伝子の異常である。
・要するに人間で言えば無精子症の男のようなものである。
・その異常性は母系に遺伝される。代々の子供は雄性不稔の異常個体となる
・この方法によって、人為的除雄のように手間をかけなくても簡単に交配の片方ができたことになる。交配の効率は良くなった。
・雄性不稔の作物は野生の動物は食べないようだ。タキイの向陽2号(多く生産されているニンジン)は野ネズミも食べないらしい。
・今では海外でのF1交配方法の主流である。日本で売っているタネは海外で作られているもの多いから当然この方法で作られている。日本のタキイもサカタも自社海外農場で交配している。
・雄性不稔でつくられた作物は元はタマネギやニンジンであったが、今ではとうもろこし、ねぎ、大根、白菜、キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、ししとう、ピーマン、なす、おくら、春菊、レタス、いんげん、てんさい(砂糖)、米(ハイブリッドライス)等にも拡がる。


「遺伝子組み換え」 は論外なので今回は軽く紹介まで。
・雄性不稔よりもっと開発スピードを速め、いくらでも掛け合わせが出来る、生命を冒涜するもの。
・モンサントやアメリカ政府は安全と言っても、カール大学の実験でマウスでがん多発している事実がある。
・以下の信じられないことが行われていると別の講演会で聞いた。信じられない。
  ・多収のために、芽キャベツにネズミ(多産)の遺伝子を入れる。
  ・殺虫のために作物にサソリの毒を入れる。



さて話を戻します。
雄性不稔のことを考えると、私はふたつの大きな疑問が浮かびます。

ひとつ目は、傷ついた異常な遺伝子をもった作物を食べ続けても動物には影響がないのか、です。

野口さんは、アメリカでミツバチが消える奇怪な事件の理由を、ミツバチの雄に異常が起きたためではないか、との仮説をもっています。

一方、人間の男性の精子が減っている、という報告が各国からされています。
コペンハーゲンの大学のニールス・スカケベック教授が、過去の50年にわたって精子の数が約半分に減ってしまったことを示すデータを提示した。1940年代の精子の数は1ミリリットルあたり1億個以上の精子細胞だったが、それが1ミリリットルあたり平均約6千万個に減少したことを発見しました。
また、2013年のフランスの最新報告では、15万人について1989年から17年間のデータを解析したところ、精子数が毎年1.9%減少していたと言います。

雄性不稔のF1種が普及しだした1940年代と合致する気がしますが、どうでしょうか。


二つ目は、一般の消費者は優先不稔でタネが作られていることを知らないでしょうけど、同じように生産者、流通業者、加工業者、外食産業も知らないということです。
有機農家でもF1のタネを使う人は多くいます。
このように消費者も生産者も何も知らされずにいることって、無茶苦茶怖くないですか?

知っているのは世界の大資本種苗会社だけです。
彼らは儲けるためには何でもします。タネを(食料を)支配すれば膨大な利益と、そして絶対的権力を手に入れられます。



「まず種から始めよ」の石井吉彦さんの本に書いてあったことですが、自然農法の同じ畑でF1種と種取を続けている種の2種類の小松菜を作った。化学物質過敏症(一般人と比較して、とても敏感なセンサーを持ちます)のお客さんは、F1種の小松菜は食べられなかったが、在来種の小松菜は食べられたと。
同じ畑でこれだけの違いがあるのです。タネの違いが原因であることは明確ですね。

危険な手法で作ったタネの野菜は、適量の農薬散布より安心できないと私は思いますが、皆さんはどう感じますか。

これからは、野菜を買う時に、どういう種で作ったものかを知って選ぶべきです。
一般市場ではそんな表示もないし、そもそも固定種の安心な野菜はほとんど流通していません。
ですから、自分の安心ルートを作ることが大切なのです。



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アブラナ科の種取りにチャレンジするため、防虫ネットの蚊帳タイプを特注でつくりました。






by shizenchiyuryoku | 2014-03-19 20:57 | 基本的な考え方 | Comments(2)

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